NHK Eテレ「ハートネットTV」で2026年10月6日に放送された「働く人のメンタルヘルス 第2回 不調の先に見つけたもの」が注目されています。
番組で取り上げられたのは、心の不調によって仕事を休んだ人が、その後どのように社会や職場とのつながりを取り戻していくのかという問題です。
中でも印象的なのが、「休職スナック」や「リワークプログラム」といった取り組みです。
仕事を休むことができたとしても、それだけですべての問題が解決するとは限りません。
「本当に復職できるのだろうか」
「戻っても、また同じ状態にならないだろうか」
「そもそも以前と同じ働き方に戻ることが、自分にとって正解なのだろうか」
そんな不安を抱える人にとって、今回のハートネットTVには働き方を考え直すヒントが数多くありました。
この記事では、「不調の先に見つけたもの」の放送内容を整理しながら、休職スナックやリワークとは何なのか、さらに復職後の働き方や相談できる場所まで分かりやすく解説します。
- ハートネットTV「働く人のメンタルヘルス 不調の先に見つけたもの」とは?
- 「不調の先に見つけたもの」で取り上げられた内容
- 番組で紹介された「休職スナック」とは?
- リワークプログラムとは?復職するために何をする?
- なぜ復職しても再び休職してしまうことがあるの?
- 働く人のメンタルヘルス問題はなぜ深刻なのか?
- 心の不調を防ぐために会社や職場ができること
- ハートネットTV「不調の先に見つけたもの」を見逃した人はどこで見られる?
- 「不調の先に見つけたもの」から考えたいこと
- 働く人のメンタルヘルス・休職・復職についてもっと知りたい人におすすめの本3冊
- 今の悩みに合った選択肢を整理すると
- まとめ|復職だけをゴールにせず「安心して働き続けられること」を考えよう
ハートネットTV「働く人のメンタルヘルス 不調の先に見つけたもの」とは?
「働く人のメンタルヘルス 第2回 不調の先に見つけたもの」は、2026年10月6日20時からNHK Eテレで放送されました。
番組が注目したのは、心の不調によって休職や離職を経験した後、人はどうやって仕事との関係を取り戻していくのかという問題です。
番組紹介では、復職した後に再び休職する人もいることを踏まえ、「休職スナック」「リワークプログラム」、さらに企業側の取り組みなどが紹介されています。
出演者には、お笑いコンビ・ティモンディの前田裕太さんらが名を連ねています。
今回の第2回だけを見るのではなく、前日の第1回「しんどいって言えますか」とセットで考えると番組の意図がより分かりやすくなります。
第1回では、そもそも働く人がなぜ職場で「しんどい」と言い出せないのかがテーマになりました。
そして第2回では、実際に不調を経験した後に、どのように回復し、職場や社会との関係を再構築していくのかへと話が進みます。
つまりこの2回は、「不調になる前」と「不調になった後」の両方から、働く人のメンタルヘルスを考える企画だといえるでしょう。
>>ハートネットTV「しんどいって言えますか」内容まとめ
「不調の先に見つけたもの」で取り上げられた内容
今回の番組から見えてくる重要なポイントは、「復職できた=すべて解決した」ではないということです。
心の不調によって仕事を休んだ場合、まず必要になるのは療養です。
しかし状態が落ち着いたからといって、翌日から以前とまったく同じ仕事量や働き方に戻れるとは限りません。
勤務時間、人間関係、仕事量、責任の重さ、通勤など、職場にはさまざまな負荷があります。
そのため職場復帰では、本人の状態だけを見るのではなく、仕事内容や職場環境を含めて考える必要があります。
厚生労働省の「こころの耳」でも、心の健康問題で休業した労働者の職場復帰では、療養から復帰後のフォローまで段階的な支援を行うことが示されています。
休職から復職後までに考えたいこと
| 時期 | 主な課題 | 考えたい支援 |
|---|---|---|
| 不調を感じ始めた時期 | 無理を続けてしまう | 上司・産業保健スタッフ・医療機関等への相談 |
| 休職中 | 孤立や復職への焦り | 療養、相談先の確保、人とのつながり |
| 復職準備 | 本当に働けるか不安 | リワーク、生活リズム、復職支援プラン |
| 復職直後 | 頑張りすぎる | 業務負荷の調整、定期面談 |
| 復職後 | 再び不調になる不安 | 継続的なフォロー、働き方の見直し |
重要なのは、休職を一つの「点」として考えず、休職前から復職後までを一つの流れとして考えることです。
「休むこと」と同じくらい、「どう戻るのか」「戻った後どう働くのか」が重要になります。
>>仕事がしんどいと感じたときはどうする?相談先と選択肢を整理
番組で紹介された「休職スナック」とは?
番組を見て「休職スナックって何?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
休職スナックは、普段なかなか人に話しづらい「休職」という経験をきっかけに、人と話したり、ほかの人の話を聞いたりできる場として始められた取り組みです。
キャリアブレイク研究所の紹介によると、「休職スナック」は2025年からスタートし、同じ経験をした人の話を聞いて「自分だけではなかった」と感じたり、異なる経験を知ったりできる場を目指しています。
なぜ休職中は孤独を感じやすいのか?
仕事をしているときは、良くも悪くも毎日のように人と接します。
しかし休職すると、職場の人との接点が一気に減る場合があります。
最初は「仕事から離れられて少し楽になった」と感じても、時間がたつにつれて「みんなは働いているのに自分だけ休んでいる」と焦る人もいるでしょう。
復職時期が近づけば、「戻ったとき何と言われるだろう」「迷惑をかけたと思われていないだろうか」と不安になることもあります。
だからこそ、同じような経験をした人と話せる場には意味があります。
休職中に孤独や焦りが強くなる一例

もちろん、すべての人がこの流れになるわけではありません。
ただ、休職中にも安心して話せる相手や場所を持っておくことは、一人で抱え込みすぎないための選択肢になります。
誰かに話しながら気持ちを整理したい人へ
「知っている人には話しづらい」
「家族に心配をかけたくない」
「何がつらいのか自分でもうまく説明できない」
そんな場合には、公認心理師など専門家へ相談してみる方法もあります。
オンラインカウンセリング「Kimochi」は、登録カウンセラーが公認心理師の資格を持つオンライン相談サービスです。
自宅などからオンラインで利用できるため、対面相談へ足を運ぶことにハードルを感じている人にとっても一つの選択肢になります。
関連動画として、サービス内容を紹介した公式動画も公開されています。
リワークプログラムとは?復職するために何をする?
番組でもう一つ注目されたキーワードが「リワーク」です。
リワークとは「Return to Work」をもとにした言葉で、一般的には心の不調などで休職した人が、職場復帰へ向けて準備する支援を指します。
単純に「家で休んで体調が良くなったら会社へ戻る」というものではありません。
一定の時間に外出する、決められた時間に活動する、人とのコミュニケーションを練習する、自分が不調になった背景を振り返るなど、実際の仕事を意識しながら段階的に復職準備を行う場合があります。
番組で紹介されたメディカルケア虎ノ門も、10月7日に自院の医療リワークプログラムが今回のハートネットTVで紹介されたことを公表しています。
職場復帰までのイメージ

厚生労働省の職場復帰支援でも、休業開始から復帰後のフォローアップまでを段階的に進める考え方が示されています。
自宅療養とリワークの違い
| 比較項目 | 自宅療養 | リワーク |
|---|---|---|
| 主な目的 | 心身を休める | 職場復帰へ向けた準備 |
| 過ごし方 | 休養中心 | 決められた時間に活動する場合がある |
| 人との交流 | 少ない場合もある | グループ活動等がある場合もある |
| 仕事への準備 | 必ずしも行わない | 集中力・対人関係・生活リズム等を確認 |
| 利用場所 | 自宅 | 医療機関や専門施設など |
ここで注意したいのは、「リワークを利用すれば必ず復職できる」というものではないことです。
必要性や利用できるサービスは本人の状態や地域、勤務先の制度などによって異なります。
主治医や勤務先の産業医、産業保健スタッフなどとも相談しながら検討することが大切です。
→ リワークとは?費用・期間・利用方法・職場復帰までの流れ
→ リワークと就労移行支援の違いは?目的・対象者・選び方を比較
なぜ復職しても再び休職してしまうことがあるの?
重要なのは、「症状が落ち着いたこと」と「以前と同じように働けること」は必ずしも同じではないという点です。
休職中は仕事による負荷が一時的に減っています。
そのため自宅では比較的安定して過ごせていても、復職すると通勤、人間関係、納期、会議、判断、残業など多くの負荷が再び加わります。
また、復職した本人が「休んだ分を取り戻さなければ」「周囲に迷惑をかけたから頑張らなければ」と考え、必要以上に無理をしてしまう場合も考えられます。
だからこそ復職直後から100%の状態を求めるのではなく、会社側も業務負荷や勤務時間などについて継続的に調整していくことが重要です。
厚生労働省の職場復帰支援でも、復職して終わりではなく、その後のフォローアップが支援の流れに含まれています。
「復職=ゴール」と考えない

と考えることが大切です。
復職への不安を一人だけで抱えなくてもいい
復職が近づくにつれて、
- 「本当に会社に戻れるだろうか」
- 「また同じことになるのではないか」
- 「上司にどう思われるだろう」
と不安を感じる人もいるでしょう。
また、すでに復職していても、職場ではつい「大丈夫です」と答えてしまい、本当の気持ちを周囲へ言えないこともあります。
症状の診断や治療については主治医や医療機関へ相談することが基本ですが、自分が何を不安に思っているのか整理したい場合、カウンセリングで第三者に話してみる方法もあります。
Kimochiでは、月1回30分の「ととのいプラン」のほか、月2回、月4回のプランが案内されています。
「ととのいプラン」「のびのびプラン」には最低登録期間が設定されているため、料金だけではなく契約条件も確認したうえで検討しましょう。
利用を迷っている人は、まず料金や注意点を比較してから判断するのがおすすめです。
→ Kimochiの口コミ・評判は?料金・メリット・注意点を徹底解説
働く人のメンタルヘルス問題はなぜ深刻なのか?
働く人の心の不調は、一部の人だけに関係する特殊な問題とはいえません。
今回の番組紹介でも、働く人の7割近くが仕事に強い不安やストレスを感じているという問題意識が示されています。
さらに厚生労働省の令和6年度「過労死等の労災補償状況」を見ると、業務災害に係る精神障害の労災請求件数は3,780件で、前年度から205件増加しています。
支給決定件数も1,056件となっています。
業種別の請求件数では「医療、福祉」が983件と最も多く、次いで「製造業」583件、「卸売業、小売業」545件となっています。
こうした数字からも分かるように、メンタルヘルス不調を単純に「本人の精神力の問題」として片づけることはできません。
仕事量、人員体制、職場の人間関係、ハラスメント、役割の変化など、本人以外の要因も複雑に影響するからです。
大切なのは「もっと頑張るにはどうすればいいか」だけを考えるのではなく、「そもそも無理なく働ける状態になっているか」を見直すことです。
→ 仕事のストレスがつらいときの相談先まとめ|社内・社外・公的窓口
心の不調を防ぐために会社や職場ができること
働く人のメンタルヘルスを守るためには、本人のセルフケアだけでなく、「しんどい」と言える職場環境をつくることが重要です。
相談窓口を作るだけで解決するとは限りません。
制度があっても、「相談したら評価が下がるかもしれない」「弱い人だと思われそう」と感じる環境では、実際には利用しづらいからです。
上司が普段から部下の変化に気づくことや、無理な業務量になっていないか確認すること、相談したこと自体が不利益につながらない環境を作ることも重要になります。
復職する社員についても同様です。
「復職したのだからもう通常勤務で大丈夫」と考えるのではなく、勤務時間や仕事量を調整しながら、状況を確認していくことが求められます。
今の職場で働き続けることだけが唯一の選択肢ではない
一方、本人が自分の働き方を考え直した結果、以前とまったく同じ働き方へ戻ることだけが答えではないと感じる場合もあるでしょう。
- 現在の会社で業務内容を調整する
- 部署変更について相談する
- 短時間勤務などを検討する
- 復職して様子を見る
- あるいは中長期的に別の環境を検討する
選択肢は一つではありません。
ただし、心身の調子が大きく崩れているときに、焦って退職や転職を決断する必要もありません。
まず自分にはどんな選択肢があるのか整理することが大切です。
今後の働き方を整理してみたい20・30代の方へ
キャリナビは、「どこで働くか」だけではなく「どう生きたいか」という視点からキャリアを考える20・30代向けのキャリアコーチングサービスです。
公式サイトでは、オンライン30分の無料相談が案内されています。
「転職する」と決めていなくても、今後の選択肢を整理したい人には一つの方法になるでしょう。
→ 休職後は復職と転職どちらを選ぶ?後悔しないための考え方
ハートネットTV「不調の先に見つけたもの」を見逃した人はどこで見られる?
「放送を見逃してしまった」という人は、NHK ONEの見逃し配信を確認してみましょう。
2026年10月1日から、従来「NHKプラス」と呼ばれていた番組配信アプリの名称も「NHK ONE」に統一されています。
NHK ONEでは、総合テレビやEテレの番組について、原則として放送後7日間の見逃し配信が提供されています。
今回の「不調の先に見つけたもの」は2026年10月6日放送のため、10月7日時点では見逃し配信期間内となる可能性があります。
ただし番組ごとに配信の有無や終了時刻が異なる場合があるため、NHK ONE内で番組名を検索して最新状況を確認してください。
「不調の先に見つけたもの」から考えたいこと
今回のハートネットTVから改めて考えたいのは、休職することを「キャリアの失敗」と決めつける必要はないということです。
もちろん、心身の不調そのものを良い経験として美化する必要はありません。
できることなら不調にならずに働ける環境があることが理想です。
それでも実際に仕事を休むことになったとき、休職期間を「早く元通りになるためだけの時間」と考えてしまうと、焦りにつながることがあります。
休職を経験したからこそ、
- 「自分は何に強いストレスを感じるのか」
- 「どんな働き方なら続けやすいのか」
- 「これまで何を我慢していたのか」
- 「誰になら相談できるのか」
を考える機会になる場合もあります。
そして復職も、「休む前の自分に完全に戻る」ことだけが成功ではありません。
- 仕事内容を調整する。
- 周囲に助けを求める。
- 無理な残業をしない。
- 働く場所を見直す。
そうした変化を取り入れながら、長く働き続けられる状態を作ることの方が重要なのではないでしょうか。
「不調の先に見つけたもの」という番組タイトルには、そんな問いも含まれているように感じられます。
働く人のメンタルヘルス・休職・復職についてもっと知りたい人におすすめの本3冊
ネットの記事だけでなく、まとまった知識を得たい人は、関連書籍を読んでみるのも一つの方法です。
ここでは今回の番組テーマと関連性の高いジャンルから3冊を紹介します。
1.『メンタルヘルス不調による休職・復職の実務と規程』
休職や職場復帰を制度・実務の側面から理解したい人向けの一冊です。
特に人事担当者や管理職など、休職する本人を支援する立場の人が制度を理解するときに役立つテーマです。

2.『未来のキャリアを守る 休職と復職の教科書』
休職から復職までの流れを知りたい人に関連性が高い一冊です。
これから休職を検討する人だけでなく、復職を控えて「何から準備すればいいのか」と悩んでいる人にもテーマが合います。

3.『働く人のためのメンタルコントロール』
仕事をしている中で感じるストレスや気持ちとの向き合い方を考えたい人向けのジャンルです。
休職中の人だけではなく、「最近ちょっと疲れている」「仕事のストレスを整理したい」という段階の人にも検討しやすいでしょう。

※販売状況、価格、版は変更されることがありますので、購入前に各販売ページで最新情報を確認してください。
今の悩みに合った選択肢を整理すると
心の不調や仕事について悩んでいるとき、全員に同じ解決方法が合うわけではありません。
「今、自分は何に困っているのか」によって相談先を選ぶことが大切です。
誰かに気持ちを話して整理したい人
「仕事について考えると不安になる」
「周囲には話しづらい」
「自分の考えを第三者と整理したい」
という人には、オンラインカウンセリングも選択肢の一つです。
Kimochiでは、公認心理師へのオンライン相談が提供されています。
→ Kimochiの口コミ・評判・料金・注意点を詳しく見る
今後の働き方やキャリアを整理したい人
「今の会社に戻るべきか悩んでいる」
「今後の仕事について考え直したい」
「転職も含めて選択肢を整理したい」
という20・30代の人は、キャリア相談を利用する方法もあります。
>>これからの働き方について無料相談してみる
→ 休職後は復職と転職どちらを選ぶ?判断する前に考えたいこと
まとめ|復職だけをゴールにせず「安心して働き続けられること」を考えよう
ハートネットTV「働く人のメンタルヘルス 不調の先に見つけたもの」では、休職スナックやリワークプログラムなどを通して、心の不調を経験した人が再び社会や仕事とのつながりを作っていく過程が取り上げられました。
番組から読み取れる大切なポイントの一つは、「復職することだけをゴールにしない」ことです。
仕事に戻れたとしても、再び無理を重ねてしまえば、同じ苦しさを抱える可能性があります。
だからこそ、休職中の過ごし方だけでなく、復職準備、仕事量の調整、復職後のフォローまで含めて考えることが大切です。
また、困ったときに頼れるのは一つの場所だけではありません。
- 主治医や医療機関
- 勤務先の上司や人事担当者
- 産業医や産業保健スタッフ
- 公的な相談窓口
- 同じ経験を持つ人とのコミュニティ
- カウンセリング
- キャリア相談
状況に応じてさまざまな選択肢があります。
一番大切なのは、「以前とまったく同じ自分に戻らなければならない」と決めつけるのではなく、自分が無理なく働き続けられる方法を探していくことです。
「不調の先」に何を見つけるかは、人によって違います。
今回のハートネットTVは、働くことと心の健康について改めて考えるきっかけになる番組だったのではないでしょうか。


