「いつか月に住んでみたい」――そんな夢を持ったことはありませんか?
実は、今や月の土地を購入することが可能なのです。
本記事では、月の土地の購入方法や価格、そしてその背景にある国際的なルールについて詳しく解説します。
そもそも月の土地は誰のもの?国際的な取り決め
宇宙条約とは
1967年に発効された「宇宙条約」は、宇宙空間や月の探査・利用に関する国際的な基本ルールを定めたものです。
特に第2条には、「月その他の天体は国家による取得の対象にはならない」と明記されています。
つまり、どの国も月を自国のものと主張できないのです。
月協定とは
1979年に国連で採択され、1984年に発効した「月協定」は、月の利用に関する詳細なルールを規定しています。
第11条では、国家だけでなく個人や企業も月の土地を所有できないとされています。
しかし、この月協定にはアメリカや日本、中国などの主要国が参加しておらず、実質的な影響力は限定的です。
なぜ月の土地を買うことができるのか?
1980年、アメリカのデニス・ホープ氏は、宇宙条約の「国家による取得禁止」の規定に着目し、「個人ならば所有権を主張できるのでは?」と考えました。
そこで彼はサンフランシスコ州で月の所有権の申し立てを行い、異議が出なかったことを根拠にルナエンバシー社を設立。
以来、月の土地の販売を行っています。
ルナエンバシー社の主張は国際的に公的な認可を受けたものではありませんが、「夢を買う」という意味で、月の土地購入が楽しめる仕組みになっています。
月の土地の購入方法
どこで買える?
日本では、ルナエンバシージャパンを通じて購入できます。公式ウェブサイトから簡単に手続きが可能です。
購入の流れ
- ルナエンバシージャパンのサイトで商品を選択
- 権利書に記載する名前・日付を入力
- 配送先や希望日を指定
- 代金を支払う(クレジットカード、コンビニ決済、代金引換など)
- 2日〜1週間で月の土地の権利書が届く
月の土地の価格
ルナエンバシー社では、1エーカー(約4,047㎡)2,700円(税込)で販売されています。最大20エーカーまで購入可能です。
月の土地を購入すると何が届く?
権利書と関連グッズ
購入すると、以下のアイテムが届きます。
- 月の土地の権利書(所有者名・土地情報が記載)
- 月の地図(購入した区画の位置が分かる)
- 月の憲法(ルナエンバシー社独自のルール)
- ムーンオーナーシップカード(所有権の証明カード)
- オリジナルルナファイル(保管用ファイル)
月の土地はプレゼントにも最適!
ルナエンバシージャパンによると、日本国内だけでも約30万人が購入。誕生日や記念日のプレゼントとしても人気です。
ギフト用の購入オプションもあります。
また、家族や恋人と隣り合う土地を購入できるプランもあり、一緒に月に夢を持つことができます。
気になるQ&A
購入した土地を選べる?
自由に選ぶことはできず、ルナエンバシー社が割り当てた区画になります。
維持費はかかる?
一度購入すれば維持管理費用はかかりません。
他人に譲渡できる?
営利目的でなければ譲渡や相続が可能。ただし、名義変更には手数料が必要です。
投資としての価値は?
営利目的での売買は禁止されており、不動産投資としての価値はありません。
アルテミス計画などの探査と関係は?
販売対象エリアは制限されており、月探査の支障にはならないよう配慮されています。
将来もずっと所有できる?
ルナエンバシー社は権利を主張し続けるとしていますが、今後の宇宙開発の進展次第で状況が変わる可能性があります。
まとめ:月の土地を買って宇宙を身近に
月の土地の購入は、法的な所有権というよりも「夢を持つ」ためのものです。
ルナエンバシー社では、満月の日にメールを送るサービスもあり、夜空を見上げる楽しみが増えるかもしれません。
宇宙に興味がある方や、特別なプレゼントを探している方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?