歯の本数を維持しましょう!歯を若返らせる事は全身の健康につながる!?

全身の健康は、歯の健康が深く関係しています。自分の歯がたくさん残っていると全身疾患のリスクが低く、長生きになるこ とは各国の研究で分かっています。そのため「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という 「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動を、1989年に厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱して、以来さまざまな研究や活動が行われてきました。親知らずを除いて28本ある成人の歯の内、20本以上の歯が残っていれば、ほとんどの食べ物を噛み砕いて、おいしく食べることができます。歯がないと、がん、特に消化器系のがんの発症率が高いというデータも出てきています。きちんと噛めないと消化器に負担をかけて、消化器系のがんが増えるだけでな く、栄養の吸収が下がって、全身の健康にも悪影響を与えるのです。 歯の若返りを考えてみましょう。

歯の若返りのポイントは歯周病の予防

歯周病を予防することによって、歯を若返らせることができます。歯周病とは歯槽膿漏細菌に感染して、歯ぐきや歯根膜、歯槽骨など歯を支えている組織が炎症を起こす病気のことです。歯を失う原因は虫歯よりも歯周病が多く、約8割の成人が歯周病と言われています。歯周病になると歯茎が腫れ、出血し、やがて歯を支える骨が炎症のために溶けていき、歯を支えきれなくなり、歯がぐらぐらしてきます。

この重症の状態が歯槽膿漏です。最終的には抜歯せざるを得なくなります。歯周病の直接的な原因は歯垢(プラーク)なのです。歯垢は食べかすではありません。生きた細菌とその細菌の代謝物の塊なのです。細菌が口に入っても基本的には唾液によって流されていきますが、歯のすきまなど唾液の流れが悪い場所に付着すると、そこで増殖して歯垢を形成してしまいます。そして、そのが歯周病の原因となるのです。

がんにかかっても重要な歯の健康

現在は治療可能ながんも増えてきて、がんにかかった人の6割が、治療によって社会復帰できるようになりました。しかし抗がん剤治療や放射線治療、手術などのがん治療は体に大きな負担をかける治療であり、特に口の中にさまざまな副作用をもたらします。副作用がつらすぎると治療を継続できず、治療を断念せざるを得なくなりま す。そこで最近ではがんの治療を始めるに当たり、あらかじめ徹底的な歯や口の治療を事前に行うことが一般的になりつつあるのです。たとえば高齢者の大きな死因の1つであり、がんの手術後などにも発症しやすい誤嚥(ごえん)性肺炎は、口腔ケアを行うことで発生率が下がり、発熱日数も短くなることがデータで分かっているのです。つまり歯の健康は、さまざまな病気にとっても大切なことだというのがわかりますね。

歯周病と糖尿病の深い関係

糖尿病になると血流が悪くなることから、歯周病になりやすくなります。いまでは歯周病は糖尿病に起きやすい慢性合併症の1つとも言われています。 逆に歯周病は糖尿病の発症や悪化を招きます。歯周病菌が生み出す毒素や炎症を引き起こす炎症性物質が歯ぐきから血中に入り全身に回り、インスリン抵抗性を高めることが第一の原因なのです。さらに歯周病が進んで歯を失うと、自分の歯で噛めないために、柔らかくて食べやすい食品ばかりを食べがちになりますが、それらの食品は血糖値を上げやすい食品が多く、糖尿病を悪化させてしまうのです。

最近では研究が進み、歯周病の治療によって糖尿病が改善されることも分かっ てきました。血糖値が高い状態が続くと脳梗塞や脳卒中、心筋梗塞などになりやすくな ります。糖尿病が悪化すると血流が悪くなり、末梢神経の障害により手足がしびれた り、手を切ったりしても痛みに気づかなかったりといったことが起こります。さらに悪化していくと足が壊死して切断しなければならなくなります。目の網膜の血管が悪くなることで、視力が弱まり、白内障になったり、時には糖尿病網膜症で失明したりする場合もあります。自律神経の障害により筋肉の萎縮や筋力の低下、立ちくらみ、インポテンツなどの症状も現れます。

また糖尿病が進むと腎臓の機能が低下します。人工透析が必要になる最大の原因は糖尿病腎症です。糖尿病は耳が遠くなる原因の1つでもあります。若々しく元気でありたいなら糖尿病は絶対に避けたい病気です。糖尿病は、それ自体ではなく糖尿病が原因による合併症が怖いのです。真剣に対応する必要がある病気なのです。

歯磨き法

歯垢がつきやすいのは歯と歯の間と、歯と歯茎の境目などです。歯垢をしっかり落として歯と口を若返らせる歯磨き法を身につけましょう。まず歯間ブラシやデンタルフロスを用いて、歯の間の汚れをしっかり落とし ます。つまようじを使うように単に歯の間を通すだけでは足りません。歯の両側を磨き上げるつもりで、歯間ブラシで磨いたり、デンタルフロスを歯 の上から下までしっかり動かしたりして汚れを落とします。歯ブラシは軽く持ちます。手を振り払われたら歯ブラシを落としてしまうくらいに、軽く握りましょう。歯にも軽く当てます。強すぎると毛先が曲がり、きちんと磨くことができません。そして5ミリから10ミリ程度の幅で小刻みに動かします。

毛先を動かすというよりも、毛先は1カ所に押し当てたまま振動によって毛先が震えて磨けるという感じです。毎食後に磨くのが理想ですが、こまめに磨けない日でも、1日に1回は丁寧に歯を1本ずつ磨きましょう。寝ている間に細菌が活躍して歯垢が作られやすいので、できるだけ寝る前には、しっかりと歯を磨いてください。歯を磨いた後は甘くなかったとしても飲み物を飲まないようにしましょう。飲んだ場合には再度、歯を磨いてください。朝、できたての歯垢もしっかり落としましょう

歯磨きの仕方としては、まず歯に歯ブラシを直角に当てて、1本の歯を縦に3分割して正面と右側、左側の3カ所をそれぞれ磨いていきます。次いで歯と歯茎の間に歯ブラシを45度の角度で当てて、より細かい幅で小刻 みに動かして、歯と歯茎の間に毛先を入り込ませて、歯と歯茎の間に入り込んだ歯垢を落とすと同時に歯茎マッサージをします。1本の歯につき10回程度動かしてください。

八重歯など歯の列が前後にでこぼこ乱れている箇所は、歯ブラシを縦にして歯のサイドをしっかりと磨きましょう。歯と歯がかみ合う面、下の歯の上を向いた面や上の歯の下を向いた面も歯垢 がつきやすい場所です。その面のでこぼこを意識しながらきちんと磨いてください。歯磨きで大切なのは、どこの面も磨き残しがないように磨くことです。

自分ではなかなか分かりにくいので歯磨き指導を積極的に行ってくれる歯科医を見つけ、ときどき歯磨きの仕方をチェックしてもらい、自分の磨き残しやすい場所の磨き方を教えてもらいましょう。どんなにこまめに磨いても、少しずつ歯垢はたまり歯石化します。歯石は自分で落とせないので、数カ月に一度は歯科医に行き、歯をチェックし てもらうと同時に歯石を落としてもらいましょう。

歯を若返らせる生活習慣

柔らかいものばかり食べずに、しっかりと噛む必要がある硬い食品も食べま しょう。インスタント食品やファストフードなど柔らかい食品は粘着力が強く、歯にこびりつきやすい食品です。しっかりと噛まなければいけない硬い食品は食品自体が歯をこすり、しっかりと噛むことで自浄作用が働き、口の中に汚れが残りにくい作用を持っています。ただし硬すぎるものばかり食べても、今度は歯茎に負担がかかりすぎるので、硬さもバラエティある食品を食べましょう。

タバコは歯と歯茎を傷めるので、できるだけ早く禁煙してください。自分ではなかなかやめられないなら、禁煙外来にかかり、医師の指導を受けま しょう。砂糖を入れた飲み物を一日中ダラダラと飲んでいたり、スナック類やお菓子を頻繁につまんだり、口の中に食べ物がある時間が長いと歯周病や虫歯の元です。細菌に勝てるように免疫力を高めることも大切です。ビタミンやミネラルなどもしっかりとれる栄養バランスのいい食事をとるよう にしましょう。睡眠をしっかりとり、疲れやストレスをためないようにすることも大切です。

最後に・・・

歯の大切さが理解できたでしょうか? 若いときには、ほとんど歯磨きをしないでも気になりませんが、年齢とともに歯のケアを怠ると大きな病気になることがあるのです。歯は大切にしてあげましょう。歯石も定期的に落とすことが大切です。

 

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